◎動労千葉 田中康宏委員長
11月集会の課題
今年の11月労働者集会は「一皮むけよう」、これを全員が決意することが一切じゃないかと思います。
アメリカのロサンゼルス統一教員組合で僕らと一緒に闘ってきた方々が3年がかりで組合の執行部の権力を取りました。11月集会に代表を送りますと言っています。韓国の鉄道労組もさらにストに立ち上がり、解雇者が200人に増えました。しかし揺らぐことなく民営化に反対する世論をもっと大きくしています。
今年の11月集会の課題は、ひとつは「歴史の転換点における11月集会」だということです。集団的自衛権行使の閣議決定、それに対して多くの人たちが危機感を持ち、怒り、どうしたらいいのかと思っている。
二つめは、「国鉄闘争の正念場における11月集会」だということです。最高裁がどれほど反動であろうと絶対に勝ってやる!という決意を共通の決意としたい。
三つめは、「初心にたち返ろう」ということです。16年前になんで11月集会を始めたのか。労働組合の惨たんたる現状が悔しくてしょうがなかったからです。闘う労働組合の全国ネットワークをつくりたいという一心で始めたんです。この原点にたち返ろう。
四つめに、この集会の基本的な性格は、戦争と民営化に反対し、全国の職場に闘う労働組合をつくるということです。
戦争に反対することと職場で絶対に拠点をつくること
戦後69年の歴史の中で最大の歴史の岐路、分岐点に立っています。あんなやり方で憲法を踏みにじる暴挙が強行された。クーデターに等しいことです。腹の底から怒ることです。怒りの深さが団結をつくります。
これまで戦争を阻んできたのはやはり労働者が闘ってきたからです。なんでそれが国鉄分割・民営化で崩されたのか。それまでに骨が抜かれていたんです。何でそうなったのか? 職場で力を奪われたからです。職場で力を失うことをとおして戦争反対も口先だけのものになっていった。
だけど、中曽根首相は「国鉄分割・民営化で総評・社会党をつぶして立派な憲法を安置する」と言ったけれども、それから30年間かかっている。1047名の解雇撤回闘争のもとに多くの労働者が結集し、労働運動の保塁を守ってきました。
そして今、敵の側はついに憲法を打ち砕くという最後の手段に訴えてきた。これから本当の勝負が始まります。戦争に反対することと職場で絶対に拠点をつくること。この二つはどっちかが欠けたら両方欠けるんです。
「戦争する国に変える」という問題は、各職場ごとに考えてほしい。学校のあり方、教育の中身が抜本的に変わらざるをえない。奨学金の取り立てを徹底的に厳しくして、貧困で返せない人は軍隊に行かざるを得ない。そういう議論が政府内でもう始まっています。
各職場で具体的に戦争に反対し、声を上げていく。これが集団的自衛権問題から始まっている課題です。
安倍政権の成長戦略、丸ごと民営化、国家戦略特区、総非正規職化、解雇自由化、労働時間規制撤廃などは日本の労働者の権利を打ち砕く最後の扉を開けます。日本創成会議という民間会議が出した提言で、896の自治体が2040年までに破産・消滅すると言っています。丸ごと民営化しろとあおりたてているんです。こういう問題に対して今、立ち上がることができたら、限界に達した社会のあり方が崩れ落ち、労働者の闘いで社会を変えられると思っています。大阪市の橋下市長に対する闘いは、そのことを示しています。
分割・民営化の破綻、崩壊を象徴的に示しているのがJR北海道とJR貨物の現実です。 今後5〜6年の間にJR社員の3分の1が退職します。これは業務を全部崩壊させる。民営化の破綻がもうそれしかない形ですべて外注化し、安全が崩壊していく。しかも鉄道の海外輸出のためにさらに外注化、分社化を進め、安全をどこまでも崩壊させる。
この現実を前にJR連合もJR総連も国労も震え上がってグラグラになっている。
動労千葉はこの大量退職の現実に真正面から立ち向かってやるぞと、職場討議を始めています。ストライキでも何でも構えてこれを組織拡大闘争の最大の闘争としてやろうということです。
外注化は社会の支配構造です。これを実践的に粉砕する道はないかとこの2年間ぐらい悪戦苦闘してきて、下請けの仲間が2人加入した。これを絶対に押し広げて、民営化とその後の外注化を粉砕するまで闘ってやると決意しています。
動労水戸の仲間たちは福島見殺し政策に対して職場からストライキで立ち上がるという誰もやったことのない闘争に繰り返し立ち上がっています。国労郡山工場支部の仲間たちは、外注化絶対反対だと全国に呼びかけて、9月11日に集会を構えています。
全国の仲間たちも各地に11月集会実行委員会をつくって組織してほしいし、新しい仲間を集めてほしい。最高裁署名は10万筆達成が見えてきています。全力で取り組んでいただきたいと思います。最高裁闘争もやって最後まで闘い抜き、10万筆署名の力も11月集会大結集の力にしたいと思います。何よりも多くの若者に集まってもらいたい。戦争に反対し、正義感に燃えて立ち上がるのは、まず青年・学生じゃないですか。青年実行委員会のようなものもつくって運動してほしいと思います。
◎全国金属機械労働組合港合同 中村吉政委員長
労働組合を徹底的につぶすという橋下徹大阪市長のやり方に対して、港合同も全力を挙げて闘っているところです。 入れ墨アンケートに反対して懲戒処分を受けた労働者が6人大阪におります。この処分を許すと私たち自身の民間組合に影響を及ぼすということですね。せっかく地域の中で組合をつくっても、市長が不当労働行為を延々とやってるやないか、中小企業の親方がなんで頭下げなあかんねん、となります。労働法や働く者の権利を最も守らなければならない自治体の長が、不当労働行為を公然とやるということは、働く者にとって重大な権利侵害だとらえて闘いを進めています。
国鉄をめぐる最高裁での判決が秋にも予定されている中、大阪でも10月17日に国鉄集会を行うことを決めました。改憲や戦争に突き進もうとするこの社会を私たちが前に出て、この歴史の転換期にいま一度大きな旗を出して全国にアピールしなければならない時だと思います。
◎全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部 武谷新吾書記次長
この間、組織拡大、組織拡大と言ってきたんですけど、今、非正規を対象にして、とくに生コンの日雇い労働者を対象にして「正社員にせえ。きちんと飯が食えるような賃金を払え。安全衛生における教育もやってその教育費を払え」という要求を掲げ、闘ってきたんですけど、重要やなと思ったのは、組合に入ってすぐ公然化するんではなくて、最低半年から1年間、組合の学習会をすることです。日々雇用の日雇いの運転手5人を、8カ月の学習の後に組合結成し、裁判もやらず過去3年分の未払い賃金を払わせたました。今後は生コン産業の運動に関西地区生コン支部と一緒に協力していくと書面もまいた上で、今まであっち向いてた中小企業の親父にこっちを向かせたという成果もありました。
組織拡大するためには組合の幹部がどうなんだというのが一番大事じゃないかと、2年ぐらい前から議論しています。幹部に求める14の指針という、武委員長はじめ先輩方が議論した上でつくった指針を実践して、闘っております。
今年の11月集会はチャンスの時かなと思います。去年から今年の11月までにどんな闘いをしてどういう成果があったか。闘う労働組合を結集するために、きちっと総括をして、組織拡大に全力で闘いましょう。
◎国鉄闘争全国運動呼びかけ人 花輪不二男さん
私は全国運動の呼びかけ人であると同時に、鈴コン闘争支援・連帯共闘会議の呼びかけ人の代表になっております。鈴コンも勝利をしたということで、皆さんにお世話になりながら勝利報告集会を開いて総括をしてまいりました。
第二ステージは組織の拡大で、職場支配権を取り戻すことです。もうひとつは共闘会議の輪をさらに大きくして安倍内閣に退陣を迫ろうじゃないかということです。
安倍が何をやっているのか。成果主義賃金も決めようと言っている。大体あいつはメーデーで何を言ったか。「私が賃上げをやってやった」? 冗談を言うな。労働組合のナショナルセンターが機能していないから私がしてやったなんて平気で言わせて、連合はメーデーのお客さんで呼んでいる。情けないことです。
彼がやっていることは、不当労働行為です。そういう彼の姿勢を突いて、態度と行動で示さなきゃだめだと思います。頑張りましょう。
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