ハイテックコリアの仲間たちが
やって来る

 
闘いのビデオ

2006年11・5労働者集会に参加したハイテックの仲間たちがふたたび11月労働者集会にやってくる。
 
徹底した労組つぶしとの闘い 

ソウル南西部の九老(クロ)工業団地(現デジタル団地)に位置するラジコン操縦機製造会社において2002年の賃上げ交渉から始まった金属労組ハイテックRCDコリア支会の闘いは、本質的には労働組合つぶしとの闘いだった。会社はすでにフィリピンに生産ラインを移転しており、それにともなって韓国内の工場を閉鎖しようとしていた。そこで、工場閉鎖にとって最大の障害となる労働組合をつぶすために激しい攻撃をしかけてきたのだ。
 会社側はこのかん、職場閉鎖、告訴告発の乱発、13名の組合員中5名の解雇、不当配転、差別的ライン配置、「救社隊」による暴力、妊産婦暴行、精神疾患に追い込まれるほどのカメラ監視など、ありとあらゆる労組破壊攻撃に手を染めてきた。これに対し組合側は、工場敷地内の組合事務所を死守し、組合員の団結を固めることを基礎に、解雇撤回の裁判闘争、労災認定闘争、代表理事宅への抗議行動、さらには労組弾圧を社会問題化するための各所でのろう城闘争、他の長期事業所闘争や非正規職撤廃闘争との連帯闘争、労働法制改悪阻止の政治闘争などを展開してきた。学生や活動家らでつくる「ハイテク闘争勝利共同対策委」もこの闘いを支えた。

 闘いは新たな段階へ

 5年間の厳しい闘いを経て今年1月、組合員5名の原職復職を命じる最高裁判決を勝ち取り、4月には精神疾患に対する集団労災認定判決を勝ち取った。しかし会社側は、生産ラインのみを新設の別法人に移し、組合員に対し、そこに転籍するか、さもなくば9月1日付で解雇、という攻撃かけてきた。会社側の狙いはそもそも生産ラインの閉鎖であり、資本金わずか500万円の別法人に組合員が転籍すればただちにそこを廃業するのはあきらかだ。
 現在組合員は、ソウルから100Kmも離れた忠清北道オチャンに移転した本社に対し出勤・復職闘争を展開している。会社側は、組合員の出入り禁止仮処分申請を地裁に出したものの棄却され、それを表面上受け入れたにもかかわらず、執拗に組合員の出入りを妨害しており、連日、出勤をめぐって実力攻防が続けられている。
 会社側は、転籍期限の9月1日を過ぎても「不気味な沈黙」を守っているというが、組合員の固い団結と、金属労組忠清北道支部やハイテック共同対策委の強固な支援体制を前に、解雇恫喝が無力化していることは明らかだ。
 
「原則を曲げず、
会社に戻って働くまで闘い続ける」 

 
ハイテック支会の組合員は全員30〜50代の女性。小さな子を持つ母親も含めて今も強固かつ暖かい団結を守って闘い続けている。87年労働者大闘争の当時からハイテックで働き闘っている闘士も2人いる。
 キムヘジン支会長は語る。
 「10年以上にわたって青春を捧げて働いてきた工場でこのように非人間的な扱いを受けなければならない労働者の立場に我慢ができない。『カネさえあれば何でもできる』という資本家たちの考えが間違っているということを必ずや労働者の闘いで証明してやるという覚悟があるから、苦しくてもあきらめずに闘える」
 チョンウンジュ副支会長も、「このまま終わらせるのは悔しい。原則を曲げずに闘っている。会社に戻って、また働くまで闘い続ける」と不屈の闘志を固めている。昨年11月、動労千葉訪韓団がハイテック工場を再訪した際、ライン見学を妨害しに来た管理職を「何やってんだコラッ!出てけ」と一瞬のうちにたたき出したチョンウンジュ副支会長の姿が目に浮かぶ。

日本の地でハイテク資本に打撃を
 
ハイテック資本は04年11月、日本に株式会社ハイテックマルチプレックスジャパンを設立し、日本市場に本格参入した。現在、日本ラジコン模型工業会に加入し、秋葉原をはじめ全国の模型店を通して同社のラジコン装置やロボットを販売している。
 動労千葉では現在、民主労総ソウル本部とハイテック支会の要請を受け、11・2集会後の日程でハイテック資本に対する日本の地での闘いを計画している。ハイテック支会の仲間たちも日本に残って闘う予定だ。動労千葉を支援する会の仲間は大結集を!

 最後に、06年11月23日に行われたハイテック代表理事宅抗議闘争の際に、チョンウンジュ副支会長が組合員を励ました言葉を紹介する。
 「動労千葉の田中委員長が『日本には長期闘争事業所という言葉はない。敵よりもたった一日長く闘えばいいだけ』と言っていましたね。頑張りましょう。」


品川にあるハイテクRCDコリア販売会社に抗議行動 2006年11月6日